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茨城空港の海外向け愛称「Tokyo Ibaraki International Airport」に?


             地方空港は独自の愛称を(宮崎ブーゲンビリア空港)
              



 茨城空港の愛称変更を話し合ってきた県の有識者会議が28日、新たな海外向け愛称に
「Tokyo Ibaraki International Airport」を選定した。国内向けは「茨城空港」のまま変更しない。大井川知事に答申し、来月早々にも最終決定する見通し。

 このニュースが話題になっている。県民から募集したパブリックコメントでは「東京の名を冠するのはいあkがなものか」「誤解を与える」など否定的な意見が目立ったという。それにもかかわらず「Tokyo」にこだわったのはなぜか。

 有識者会議の戸崎肇座長(桜美林大学教授)は会見で「茨城は国際的な知名度が低い。海外へのプロモーションのためには『東京』という言葉は魅力的」と説明した。インターナショナルについては「国際線の就航にも備えている点をアピールできる」と、海外セールスのツールとしての有効性を強調したという。

 さすがに、このネーミングは無理があるのではないか。
① 東京と茨城は隣接していない。東京駅から茨城空港までは直通バスで1時間40分。電車だと上野駅から石岡駅まで特急で1時間。石岡駅からバスで35分。アクセスに2時間近くかかる。

② 成田国際空港(成田空港)もかつては「新東京国際空港」と称されていたが、成田は日本を代表する空港で、東京国際空港(羽田空港)とともにIATAマルチエアポートに認定されている。国際線といっても海外航空会社はLCC 2社が運航している(現在はコロナで運休中)茨城空港を、ネーミングだけとはいえ、成田と同列に扱えるはずがない。

③ 茨城県民やニュースを見たネット民の反対論が圧倒的に多い。市民のコンセンサスが得られない。

④ 海外の利用客に混同を招く恐れがある。

 今回のコロナ禍で東京一極集中のリスクと見直しについて東洋経済オンラインに記事を書いたが、コロナ後の日本は「脱東京」がテーマになると思う。さらにいえば、「年間4000万人誘致」を掲げていたインバウンド戦略も見直し必至だ。そんな状況にある中で、いまだに「東京」ブランドにこだわる感覚が理解できない。

 茨城には素晴らしい魅力がいっぱいある。豊かな自然、日本を代表する農産物出荷、つくばに代表される研究未来都市拠点、日本一の映画・ドラマロケ地などなど。国際向け、国内向けともに、そうした茨城の魅力、強さをアピールするネーミングにして、茨城ブランドを構築していくことが大切ではないだろうか。

 

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