花見禁止のモヤモヤ感





 各地で桜の開花宣言が相次いでいる。

東京は三分咲きといったところか。

今年も花見は「禁止」だという。

小池知事は5日の会見でこう言った。

「お花見、今年の花見、飲食、立ち飲み、

こちらの方も申し訳ありませんが、ナシでお願い申し上げます」

この方、昨年は「STAY HOME」を強調して、こう言っていた。

「(桜は)来年も咲くのでそれを楽しみにしていただきたい」(2020年3月27日)

ちなみに、当時の東京都の新規感染者は40人だった。


この1年間、結局、コロナ禍を抑え込むことはできなかった。

3月19日の東京の新規感染者数は303人。

昨年末の2000人超の数字があるので、メディアも「下げ止まり」といった

表現をしているが、昨年の同時期に比べればケタが違うのである。7倍以上だ。


そんな状況なのに、政府は21日で緊急事態宣言を解除するという。そして飲食の時短営業

要請は夜9時までに1時間延長だ。対策を緩める一方でリバウンド防止のために5つの柱と

かいう新対策をアピールしているが、新味はゼロ。はなはだ心もとない限りである。


さて、話題を「花見」に戻そう。

「花見」を巡っては今月上旬、山梨県の長崎知事が感染対策をしたうえでの花見や歓送迎会

を推奨したのに対し、加藤官房長官が不快感を示した。これに知事は大人の反論。

「山梨県は観光立県。カラオケをして、どんちゃん騒ぎをしてくれと言っているのではない。県や県民が求める感染防止のルールを守ったうえで、静かに桜や桃の花をめでていただき、豊かな時間を過ごす場を提供したい」と語り、緊急事態宣言解除後の1都3県からの花見客も歓迎する考えを示したという(16日)。

 ちなみに山梨県の新規感染者数(19日)は1人。3月12日からの1週間の感染者数も9人と、独自の感染対策でほぼ抑え込んでいる。

 感染防止の『錦の御旗』をふりかざしてなんでもかんでも禁止、私権を制限する為政者のやり方には、違和感と危うさがつきまとう。一方、山梨知事の姿勢、対応は理にかなっていると思う。

 たかが「花見」、されど「花見」である。







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